クレジットカード審査における途上与信

最近、クレジットカード会社は入会時の与信だけではなく、途上与信も積極的におこなっています。

クレジットカード 審査ガイド

クレジットカードでの途上与信について。

途上与信って何?

クレジットカード会社は入会時の与信審査だけではなく、最近では途上与信も積極的におこなっています。途上与信というのは、カード会員が入会からある程度時間が経過した際に、状況の変化に応じて限度額を変えていくという対応です。例えば会社を辞めたりしてその会員の経済状況が悪化した場合に、カード限度額を下げるといった対応のことです。もちろんその逆に、支払いなどに問題がない場合は限度額がアップしたりもします。

それぞれのカード会社がそれぞれの途上与信のノウハウを持っていますが、最近では新規の与信と同じくらい途上与信に力を入れて来ており、途上与信の能力が収益を上げる大きな要因になっています。そのため各カード会社は一定の期間ごと、そして何らかの状況の変化があったごとに与信のチェックをおこなっています。

途上与信システムの変化

現在、カード会員の職業や消費のパターンなどが多様化しつつあり、カードの使い方や返済に対する要望なども様々に変化しつつあります。一昔前であればクレジットカード会社が定めた返済日を押しつけるというかたちでも良かったのですが、今ではそういったところから各カード会社は変えてきています。全ての人の給料日が月末ということはありません。転職等で給料日が変わることもあります。そのようなことを考慮して返済日を自由に選べたり、ある程度の選択肢から都合のいい日を選んでもらうようにしないと、債権回収の仕事を自ら増やしてしまうことにもなりかねないからです。

延滞などの金融事故が起きた場合は、クレジットカード会社の与信システム自体にも問題がなかったかを確認する必要があります。そしてカード会員の返済能力はどれくらいなのか、返済日や返済額、返済の回数などは変える必要があるのかといったことをしっかりとチェックし、その会員の返済能力にあわせて調整しないといけません。そしてその調整が本当の意味での途上与信といえるでしょう。

延滞の発生を把握して限度額を増減するだけの途上与信はもう時代遅れになっています。なぜ延滞が起きてしまったのか、その発生の原因を分析して、どのような対策を打てば健全な利用をしてもらえるのか、そのことを常に考えていくことがカード会社にとっては必要なのです。

現在では不況の影響もあり、カード会社は一斉に与信を厳しくしています。しかし、このような時代だからこそ、一人一人の状況に合わせ、返済をしやすくするような与信をおこなっていくことが大切なのです。